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ジョーカーのcamusonのレビュー・感想・評価

ジョーカー(2019年製作の映画)
3.0
結構な話題作だったので、見てみることに。バットマンシリーズの予習として「ダークナイト」だけは見ている状況です。

バットマンシリーズに詳しくないのですが、バットマンの悪役ジョーカーが、悪役ジョーカーになる経緯について、前日譚として遡って設定を練ってみましたという作品だと思われます。

簡単にまとめてしまうと、笑い始めると自分で笑いを止めることができないという精神的な病を負ったコメディアンが、人にバカにされた恨みで殺人を犯してジョーカーになるという話です。

わかりやすいし、主人公役の迫真の演技には脱帽だけど、面白いかというと、あまり面白くはないです。

北欧などの一部の国を除いて、海外の国は、富裕層が、あえて格差社会を創り上げているようなところがあって、危険な目に合う種を自らばらまいている自業自得の傾向が強く見られるので、貧民が立ち上がる暴動が起こるのもそれほど不思議ではないのかも知れませんが、日本人の感覚からすると、随分と嘘くささを感じてしまうのですよね。日本人ゆえの危機感の無さと言われればそれまでですが。

それを差し引いても、作劇として、リアリティと言うか、暴動に対するシンパシーをあまり感じることができなかったし、ジョーカーの生い立ちについても、悲惨だとは思うものの、特別なシンパシーを感じることができませんでした。だからと言って、常人の想像を超えるような特別な狂人というわけでもなく、少なくともこの作品の範囲内においては、風采の上がらない普通程度のキ〇ガイでしかないよなという感想。

要はこれと言った驚きがなかったかなと。それこそリアルと言われれば、そうなのかも知れませんが。

まあ、見る人によって、かなり違う感想になるだろうなとは思います。
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