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ジョーカーのakariのレビュー・感想・評価

ジョーカー(2019年製作の映画)
3.9
アメコミ映画を観ることがほとんどないわたしとしては、ジョーカーというキャラクターを知る登竜門になってしまった。

とはいえ、映画としてはアメコミ要素はあまりなく。借金は出てこなくても奥にあるものはウシジマくん的なテーマで、貧困や負の連鎖、格差社会などにスポットが当たってる。

以下気になったポイント

・作り込まれているなと感じたのは、小児病院で拳銃が見つかり、仕事も解雇される下り。ジョーカーの人生が転落していくのに、ドアから光がさしているあたり。ジョーカーが「自分らしく生きる」開放のように。

・偉い人たちが観ている映画がチャップリンなこと。チャップリン映画のテーマは、愛と貧しさが中心だから、皮肉?

・「スモーク」しかり、映画に出てくる煙草のシーンってほんとビターで味わい深い良いシーンが多いなぁ、と嫌煙家なのに感じ入る。

・終盤の20分くらいは、もうジョーカーがどこで死んでしまっても、ジョーカーの思想を受け継いだ他のピエロ達=怒れる市民達がいるからジョーカーの生きる意味は達成したように思えて、ある意味安堵しながら観ました。それが善ではないけど、1人の人間の人生としてはあれだけの波風を起こせたらかなり上等なわけで、インフルエンサーになって沢山の味方ができてよかった、と親心みたいな目線になりました。

・リメイク前からの「IT」のファンなので、ピエロが出る映画にハズレは少ない…かな?
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