ギズモバイル

ヘヴィ・トリップ/俺たち崖っぷち北欧メタル!のギズモバイルのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

≪ざっくり評価≫
良い子は絶対マネしちゃだめ!トナカイ闊歩する北欧のメタルバンドが突き進む、ふざけすぎサクセスロードムービー。
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総合評価 (/7) ☆ 4.0
シナリオ 4
総合演出 4
独創性 4
完成度 4
心理効果 4
相性(*2) 4
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【ネタバレ】
見た目、スキル、センス、連帯感など必要最低限のものは充分揃っているものの、人前でのライブ経験が皆無という引きこもり系ヘヴィメタルバンドが、一念発起してヘヴィなオリジナル曲を作り、陽のあたる場所での演奏を目指す。偶然知り合ったフェス主催者に出演の交渉を持ちかけるが、日頃からかってくる街の連中を見返して、意中の子にいいとこを見せたいヴォーカルはまだ未確定なのに出演決定と嘘を付く。一躍村のスターとなったメンバー達共々、ポスター作ったり小動物と格闘したりして着々とフェスに向けて準備を整えるが、そんなタイミングで主催者からお断りの返事を受け、ヴォーカルは皆から顰蹙を買う。
諦めのつかないドラマーは警察署に忍び込んで車検切れで没収された車を取り返すが、帰り道で事故って死亡。
吹っ切れたヴォーカルは新ドラマーと旧ドラマーの棺桶を積んだ盗んだ車でメンバーと共にフェスに向かう。途中追ってきた警察や国境警備隊の妨害に合うが、ヴァイキングたちの助けもあり、また日頃のふざけた悪業が逆に功を奏して無事フェスに出場して、派手にぶちかます。全員逮捕でハッピーエンド。

≪突っ込んだ感想≫
設定も面白いが、先の読めないプロット展開で面白さ倍増(死亡フラグ何それ?)。フィルマの解説でも普通にネタバレしてるので、事前情報無しで観て本当に良かった。
更にスペックの高い主役達から脇役までの登場人物全般のキャラクターのふざけた作り込みにセンスがあるので、プロット抜きにしても充分楽しい。一作で終わらせるのは勿体無い人達だった。
ふざけた内容とはいえ、絶妙なラインでリアリティを保っているのも評価。勢いや設定だけの安っぽい映画と思いきや、北欧の落ち着きを漂わせる上質なコメディ映画だった。音楽も良し。ただ、ヒロイン…北欧では受けるタイプなのかな?男性が美形な分、ギャップを感じた。まあそれは別にしても、ギャップを活用するセンスに長けてる監督という印象。