日本未公開作品。ハワイで観賞。
いきなり3人の養子を迎えた夫婦の奮闘を描くコメディ。
当初は子供を1人引き取ろうと施設を訪れた夫婦だが、気づけば3人もの里親に。子育てをしたことのない夫婦が、試行錯誤をしながら新しい家族を作ろうとする様子をコミカルに描く。
これは完全に自分の親に改めて感謝したくなる映画。
その施設には『しあわせの隠れ場所』を理想とする里親候補やゲイの里親候補など様々。
実話を元にしているという事もあり、里親の感情や里子の感情を正直にストレートに描いてあった。ショーン・アンダース監督なので全体的に明るいコメディとなっていて笑えるシーンもたくさんあったのだが、最後はやはりホロリと感動する。
特に15歳のリジー。本当の親に育ててもらった記憶があり、なんで今本当の親と暮らせないかの事情もしっかり分かっているのが彼女のみ。だからこそ里親に対して閉鎖的だし、自分もどうしたら良いのかが分からない。必死になって親代わりしてくれるその里親の姿がかえって痛々しいのだ。
長男のホアン。ドジっ子で弱々しい男の子だが、マークウォールバーグとの男同士の会話に感動した。格好良く逞ましく父親の姿を背中で語るその姿にまるで本物の父親のようにそれを受け入れるホアンがまた良い。
1番下のリタ。恐らく本物の母親に育ててもらった記憶はあまりないだろう。だからこそすぐに夫婦2人を受け入れてくれたが、度重なる親代わりにより口の悪さや情緒が安定していないのだが、今思えばこの年の子はみんなそうなのかもしれない(笑)
新たな生活はいろんな経験をさせてくれる。接し方が分からず直ぐに謝ってしまったり、親になろうと怒ってみたが逆に失敗したり、それでも笑いの数は常に倍あって、愛情の量も増えていく。
里親里子映画は多いけど、これもまた良作。
パワーワード〝DICK PIC〟