ドナウ

ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士[完全版]のドナウのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

まとめの章で仕方ないかもしれないけど、駆け足気味で視点が増え過ぎな気がした。ミレニアム編集部内での軋轢や、警察内のゴタゴタをもっと掘り下げて欲しかった。新体制対旧体制?という構図も新体制側が美化され過ぎじゃないかと思ったり。痛みを感じない兄、痛みを忘れられない妹(一度見たものは忘れない)、父も他人の痛みはわからず、自分の痛みは忘れられない…こういう設定が本当に上手い。女性というテーマ的に男女の配置も考えられているんだと思った。一人で全てこなしてしまうリスベットが機能不全になったことで力と知恵を合わせなければならない状況になる…というのは分かるんだけど、リスベットの魅力が大きかったのに彼女が無力化されたのは残念。法廷ではトラウマを植え付けた相手にいつにも増して敵意むき出しのゴス、パンクファッションで自分を表現していて感無量だった。過去を乗り越え、区切りはついたのかもしれないけど、心と身体に残る傷跡は消えない。これからもあの大きなドラゴン・タトゥーを背負って。

結局リンゴは何だったのでしょうか…気になる。(罪だ!)
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