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ストレイ・ドッグのdm10foreverのレビュー・感想・評価

ストレイ・ドッグ(2018年製作の映画)
4.2
【質感】

年齢を重ねてもなお美しいニコール・キッドマンが、まさにオーラ全消しのメイクで完全に別人となって挑んだことでも話題となった本作。
確かにオープニングから「え?・・・これがニコール・キッドマン?」ってなる。ホントに。
知らずに見たら暫く気が付かないかもって言うくらいのレベル。

ただね・・・これ、そんな「出オチ映画」ではございません。

この作品は撮り方や物語の構成によって、このメイクの意味が何倍も増してくるという仕掛けになっています。
「こんなニコールが見たかった」
そうなるかどうかはわかりません。見た人次第なところもあるので。

ただ、作品としては結構芯が太くて面白い作りになっていたと思います。

ホントにラストの展開で「なるほど!」と、今までずっと観ていた筈なのに気がつかなかった~という感覚。伏線はバンバン張ってあったのに、それを伏線に感じさせないような絶妙な「ソフトタッチ」。
そして最後の最後で分かる気持ちのいい「全回収」。

そうか・・・全てここに行き着くための回り道か・・・。

この監督の作品は始めてかも・・だけど、このポテンシャルが本物なら結構好きかも。

・・あと、いろいろと言いたい事も在ります故、フィルターの向こう側へと参ります。
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