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The Chaotic Life of Nada Kadic(英題)
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『The Chaotic Life of Nada Kadic(英題)』に投稿された感想・評価

去年の「なら国際映画祭」で見逃していて。小田香さんの同志の作品でもあり、シネヌーヴォでの上映は嬉しかった。
タル・ベーラの元でサラエボで小田さんとともに映画を学んだメキシコ人女性の作品。
シングルマザーと彼女の自閉症スペクトラム女児(画期的好演!)のサラエボを中心としたロードムービー。

サラエボといえばサラエボ事件。そしてユダヤの赤い星(六角形)と共産主義の赤い星(五角形)。五角形の赤い星は、そのものズバリでスクリーンに登場する。そこから私が連想するのは、当然レッドスターベオグラード(ピクシー ストイコビッチね)
そして内戦で崩壊したチームの悲劇。(一応サッカーファンでもありまして…)

同時にヒロインが両親の墓(五つ星の赤がこれ見よがしに周囲を威圧する墓場)で両掌を上向けてユダヤ人として祈るシーン。(ユダヤの人なのね)

そうしたことどもを、監督のピダルさんも、共に学んだ小田さんも、空気として呼吸しながら映画を撮ったんだなあ、と。

タル・ベーラはハンガリーの人、ピダルはメキシコ、小田さんは日本。それそれの外国=サラエボを「エイリアン」としての彼ら彼女らはどう捉えたんだろう、が、この映画をとても興味深いものに仕上げていると思う。

あとは、ピダルとヒロインの結びつきかな。娘さんを含めて三人の関係はフィクションを超越する。少し強引かもしれないけど、私は、今回同じ「次世代映画ショーケース」企画で上映された『願いと揺らぎ』との共通点が頭から離れない。
どちらもフィクションとノンフィクションが自在に交錯する、ある意味無責任な構成。作家本人の当初意図に関わらず、被写体の饒舌な語りに引っ張られて、あれよあれよと表現が膨らみまくる、そしてフィクションとドキュメンタリーが渾然一体となる。
ある意味、作家の幸福な勘違いがとてつもない成功を生み出しているように思うのですが。ストーリー展開(親子の生きざま)以上に、そこに魅力を感じた次第。

とはいえ、親子の会話(と言ってでしょう、間違いなく)には心動かされました。たまたま数日前に地下鉄で遭遇した親子。小さな女の子は数十秒単位でご機嫌が変化して。溢れる笑顔で隣席の私がさしかける左手人差し指を握って破顔一笑してくれたかと思うと速攻泣き喚く。あの高音と同じ感じ。でも、一貫して母親は彼女に優しく静かに「ありがとう、ありがとう」って囁き続けてたんです。夜の19時過ぎで、いい加減母親は疲れていたはず。でもひたすら「ありがとう、ありがとう」
「私の娘でいてくれてありがとう。今日も一緒に生きてくれてありがとう」 そんなニュアンスに聞こえて。それがそのままこの映画の親子に重なりました。いい映画だったと思う。

最後にもう一点。
メキシコと日本とハンガリー、そしてサラエボ。この日の上映後はピダルと小田さんがスカイプで話をして、それ体験を劇場の皆で共有しました。至福でした。ナショナリズムとか、あるいはグローバリズムとかから一番遠い部分で時間を過ごすことができました。2019年2月13日の大阪シネヌーヴォ、かけがえのない宵でした。
ありがとうございました。
劇映画、ドキュメンタリーの境目をゆらゆらと行き来するような映画。その2つに境なんてないのかもしれない。
冒頭。雨の中、モノレール。長回しの固定画面。
すでにそこでグッと捕まれ、ラストの放り出し感と相まって、彼女たちの人生がこちらに移行した。

次世代映画ショーケース