トムトム

コンフィデンスマンJP ロマンス編のトムトムのレビュー・感想・評価

3.0
ドラマ版も未見で一時期劇場で流れまくっていた予告編の登場人物たちが香港で黄色のトラックスーツを着てブルース・リーのユルいモノマネをするシーンを観て この映画が面白いと思っている事と自分が面白いと思っている事は相容れないと思って観る予定はありませんでした。

しかしそれを覆したのは「キングダム」における楊端和様の太ももと二の腕でした。

今作はコンゲーム物、コンゲーム物といえば変装、香港で変装と言えばチャイナドレス。
長澤まさみのチャイナドレス姿を拝みに行こうと意気揚々と劇場に行ったのですが……

騙された。

本作のストーリーなどよりはるかに騙されました。

ドラマはほぼ観ないので古沢良太脚本作品は「キサラギ」や「エイプリルフールズ」のイメージですが賛否両論、どちらかというと否の方が多い感じです。

伏線回収やどんでん返しが持ち味と思うのですが個人的にはあまり上手いとはおもえず、伏線のための伏線に感じることもしばしばです。

今作においてもコンゲーム物の醍醐味の騙し合いが主敵ではなく観客の方に向けられているアンフェアさを感じます。

構造上 主敵がわかりにくいので騙し終えた時のドヤ感を削いでしまっています。

ただ「キサラギ」や「エイプリルフールズ」もそうですが古沢良太脚本の良さは膨大な伏線やどんでん返しではなくキャラクターの方にあるのではないかと思います。

なんといっても長澤まさみの魅力に尽きるとおもいます。

ちょっと独特なアレな東出昌大の演技が独自進化を遂げてアレだけどクセになるアレな演技になっています。

最後が打ち上げで終わる映画は名作と言われますがラストの打ち上げでアガッて終わったので良かったです。
トムトム

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