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ソン・ランの響きのはとのレビュー・感想・評価

ソン・ランの響き(2018年製作の映画)
4.2
1980年代、戦争の影響が残るサイゴンで出会った異なる境遇の青年ふたり。ふたりを結びつけるのは、ベトナムの伝統歌劇カイルオン、ダングエットの音色、ソンランの響き…

レオン・レ監督はNY在住でファッション・フォトグラファーでもあるらしく、屋上の看板、ふたりが並んだ窓辺、ダングエットを抱きしめるユン…あらゆる場面がフォトジェニックで美しく、心に残る。

素朴なストーリーなので、展開は想像がついてしまう。それだけに、ふたりの関係性がどこまでも愛しく、ラストに向けてどんどん胸が痛くなる。特にユン役のリエンさんがアダム・ドライバーを彷彿とさせる佇まいで、めちゃくちゃキュンとしてしまった。ベトナム語の響きが心地良く、異国情緒がたまらない。とても好きな映画。
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