このレビューはネタバレを含みます
登場人物たちが欠点だらけ、完璧でない人間だからこそ愛おしい、という私が好きなタイプの作品。
妻が癌になるまで、愛情を示さず、大切にもしない、本当に最低の浮気男なんだけど、若い頃の不器用な告白シーンをラストにもってこられたら、ついつい許してしまうじゃないか。
出会ってしまったら理屈じゃない、良い人だから恋に落ちる訳ではない。愛する人は選べるようで選べない。
オズペテク監督作品の男性は色気たっぷり、中身に問題あり、でも憎めない、みたいな人が多いな。監督の好みなのかな。
原題は『シートベルトを締めてください』の意味だそう。人生は突然、乱気流に巻き込まれてしまう。恋に落ちたり、病気になったり。なるほどー。