のんchan

ソン・ランの響きののんchanのレビュー・感想・評価

ソン・ランの響き(2018年製作の映画)
3.9
『MONSOON/モンスーン』のレビューの際、このベトナム🇻🇳作品を勧められたので💫

まず、《ソン・ラン》って何?
ベトナムの民族楽器で、直径約7センチほどの中空の木と、金属で取り付けられた木の丸い玉からなる打楽器のこと。
演奏者、役者双方にとってリズムの基礎となり、ベトナムの大衆歌舞劇の音楽に欠かせないもの。
また"2人の(Song)" "男(Lang)"の意味もある。

Gものと期待して観ると身体の関係は皆無です😁💦
しかし、身体で繋がっていないからこそ、強く惹かれ合う2人の若者に心が持っていかれました💞

この作品の中で京劇に似た感じのするベトナム版オペラ?のような《カイルオン》が占める割合がとても大きい。
最初はドギツイ化粧、衣装、聞き慣れない歌、見慣れない踊りに少し引き気味だった私💦しかしラストでは集中してのめり込んでいました😅


舞台は1980年代、サイゴン(現・ホーチミン市)。40年前なので市民の生活は質素でアジア映画らしい情緒があります。
借金の取立てを生業としているワイルドな男ユン(青木崇高似)と、取立てに行った劇場で主演役者の男フン(及川光博似)が出会い、お互いを知るうち惹かれ合うというもの。
お互い育った環境、両親のこと、これからのことを少しづつ話をして行く過程で、人間性に惚れ込む様子が初々しくもあり、秘めたるものだからこそ熱い🔥ものが伝わってきた。

この作品には《思いのすれ違い》がある
ユンは母とのすれ違い
フンは両親の事故でのすれ違い
2人の関係もラストのすれ違いは悲劇的で凄く切ないです😭

ラストは悲しいけれど、どこかノスタルジックで優しみのある素敵な物語でした💫✨
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