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ビルド NEW WORLD 仮面ライダークローズのdm10foreverのレビュー・感想・評価

3.9
【忘れ物】

先日、うちの息子と「一番カッコいいライダーは誰だ?」という話になり・・・。

「お父さんはやっぱりシュッとしている方が好きだな~」
「そうなんだ。僕はセイバーがカッコよかったな。みんな剣で戦ったりとかして」
「セイバーも良かったね~。お父さんはビルドかな。」
「ふ~ん、そうなんだ・・・で、『シュッ』って何?」
(え・・そこ?)
「『シュッ』ってさ、こう・・・・何ていうの、見た目がこう・・・・『シュッ』てなってて・・」

恐らく息子がサンドウィッチマンのトミーだったら「ちょっと何言ってんのかわからない」と突っ込まれていたであろう漫才のような会話。
だって、「シュッとした」っていいますよね?それはどう説明したらいいんだ!?

・・・ってなやりとりの中で「ビルドもカッコよかったよね~」という点では一致。

実は息子と観た仮面ライダーシリーズは「仮面ライダービルド」からだったんですね。
息子もまだそこまで仮面ライダー(ヒーローもの)にのめり込んではいなかった頃なので、たまに観なかったりする週もありつつ何とかシーズンは完走したんだけど、やっぱりちゃんと見たかったという思いもあって、じゃあいい機会だから最初から全部観よう!ということで、お母さんの「早くお風呂に入りなさい!」という攻撃を何度もかいくぐりながら二人でTVシリーズ全49話を数日かけてイッキ見しちゃいました。

TVシリーズのレビューは別の機会であげることとして、やっぱ好きだわ~ビルド。
いわゆる「シュッと」したビジュアルはdm父さん的にストライクなんだけど、それにもましてストーリーや世界観が実に良く出来ている。

もちろん前提として「子供向けのヒーローもの」なので、ちょいちょいご都合展開もありますが「そんなところに躓いていたら何にも楽しめんぜよ」と、かの坂本龍馬が言ったとか言ってないとか。
(少なくとも二代目浅宮サキなら「おまんら、許さんぜよ!」とは言う・・・ってかしつこい)。

という感じで49話まで滞りなく完走し、今頃「ビルド・ロス」に襲われるというタイムリープ親子。

(次は何を観ようかね~)

そんな感じでタイトルを漁っていたところ、ハイハイ、見つけました。
そうだよね、最近は「2号ライダーのスピンオフ映画」が定型フォーマットとしてスケジュールに組み込まれているもんね。

そんな感じで早速「クローズ」鑑賞。
ただ、この「仮面ライダークローズ」って、一応「2号ライダー」っていう位置づけではあるんだけど、実はストーリー的には1号ライダー(ビルド)同等、いやそれ以上のパワーを持っているし、何よりラスボスの「エボルト」との深い因縁とかも考えると、「影の主役」と言っても過言ではないくらいのメインキャラクターでもあるんですね。
また変身前を演じている赤楚衛二くんもなかなかのイケメンだし、こりゃ人気も出るでしょと。

ストーリー自体は、それこそかなりの「ご都合的」展開ではあるものの、やっぱり個々のキャラクターに対する思いが冷め切らないうちに観ているというアドバンテージもあって「ちっちゃい事は気にすんな!それワカチコ、ワカチコ~!」という精神で全然問題なく鑑賞できました。
(ふぅ・・・・・・年取ると無理やりテンション上げた反動がキツい・・・)

ホントのところを言えば、TVシリーズのラストがあまりにも壮絶すぎてまだ気持ちの整理もつかないまま、そうか・・・平和を取り戻した「新世界」にはグリスもローグもエボルトもみーたんも三バカも、みんないないのか・・・と傷心だったところに、まさかの「記憶復活」という荒業でオリジナルキャストも見事に勢揃い。
やっぱりこの世界にはグリスもローグも必要だよ。
今回は最後までビルドが変身しないのは、あえて主役をクローズに譲るためなんだろうね。
そういった意味合いもあって、今回は「仮面ライダークローズ」が最初から最後までメインのお話でした。

今回の敵はTVシリーズのラスボス「エボルト」の兄「キルバス」。
彼らには人間に擬態や寄生が出来るという特殊能力があるんだけど、今回キルバスが選んだ宿主が「人気ダンサーの柿崎悟志」。
これがまたクセが強い。

彼を演じた進藤学さんはゴーカイジャーなんかにも出ていた・・らしい、あんまり覚えてないから詳しくは書けないけど、ひとつ言えることは「ビジュアルはめちゃくちゃカッコいいんだけど、絶対ヒーロー側じゃないカッコよさ」ということ。
それこそ「クセのある悪役」を彼が演じることで、逆に彼の良さが光ると思う。
ヒーローものの悪役だから、基本的に最期は死んで終わるんだけど、彼に関しては散り際までをワンセットとしてそのクセの強さを堪能すべきだと思う。それは恐らく今作に限らず。

そんなわけで、1時間程度の内容ということもありサクサクと鑑賞できたのも良かったかな。

「LOVE&PEACE」

最近じゃめっきり耳にしなくなったこのクサいセリフも、仮面ライダーというフィルターを通して言われると、なんだか透明感のあるメッセージにも聞えた。
「愛と平和を守るために戦う仮面ライダー」

いいじゃない。
自身の壮絶な過去と向き合いながら、それでも大切な人を守るために自己犠牲の精神で戦う。
「奥が深い設定」と「シンプルな動機」
まさに、ベストマッチだ。

「クローズ」「グリス」があったなら「ローグ」のスピンオフも観たいな~。
dm的にはフィルマのアイコンにするくらいローグが一番のお気に入りなもんで。

「ROGUE」序章『NIGHT ROGUE RISE』
「ROGUE」第二章『DARK NIGHT FALL』
あと、てれびくんの付録DVDの「仮面ライダープライムローグ」まで。
どうにか観る方法ないかな~。

・・・・って思っているところに「ビルドNEW WORLD仮面ライダーローグ」始動の情報ゲット。
2024年に期間限定上映なり~~。

やった~~~!
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