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沈黙の達人のblacknessfallのレビュー・感想・評価

沈黙の達人(2018年製作の映画)
3.6
今回はというか今回もセガールは凄腕で名を馳せた特殊部隊の元戦闘員だよ笑
だいたい元何かしらの凄腕な笑

大義があったとは言え人をたくさん殺めてしまったことを悔い、今はタイで貧しい人達の治癒を献身的に行う日々。

なんか針灸治療をやってんだけど、そーゆー能力があるって説明はないんだよね。
敬虔な仏教徒として生きるって仏像の前で誓うシーンはあるけど。
でも、戦闘員引退から3年後なんでその3年で修得したんだよ、タイトルに達人と付いてるし、沈黙シリーズのセガールは万能だしな😁

そんなある日、超能力持つ少女タラが父親の借金のカタとしてマフィアの誘拐される。彼女の持つ治癒力や予知能力を悪用する気だ。
マフィアのボスは暗殺者としても超一流!
この窮地を救えるのはセガールしかいない!
現地の仲間と協力して(定番)マフィアの魔の手からタラを救うため再び立ち上がる!

もう今回は何から何まで模範的な"沈黙"で安心して楽しめたよ。
正しく強い俺達のセガールだよ笑

しかも、今回はタイの赤ヒゲだし、カンフー強いし、文字通り達人なんで、その気高さに射たれる人が続出する。
「その技を教えてください」「弟子にしてください」のラッシュだよ笑
その度にまた道徳的にありがたい説話をかますセガールに安堵と喜びが止まらなかった笑
白眉は人生に絶望し幼子の前で自殺しようとするおっさんを止めるシーン。
お前を殺してから死んで俺の勇気を証明してやる(大意)、と凄むおっさんに、「それは勇気ではない、生き抜くことこそ真の勇気だ」「どうしても言うのなら、俺の命をくれてやる、俺を殺して生きろ」と毅然と返す。
セガールの迫力と深い慈愛に触れおっさんは改心し「死にたくない、生きます!」とセガールの胸に飛び込み泣き崩れる。

もう、キリストかお釈迦様かよってぐらい尊かったよ笑
これは意図的にそう演出してて、数回女神みたいのがセガールの夢に出てきて、貴方は人々の苦しみを癒す力と使命を持ってます的なこと言う。

これはセガールの神格化映画なんだよ!
素直に受け入れられる人だけが真の沈黙マニアと言える。我々は信仰を試されてるんだよ!

キャラも聖人君子だし衣装も似てるんで、"イップマン"に見えるのもよかった笑
脇に"イップマン"に出てた人もいるのでアクションの質や間合も似てるからデップリしたドニー・イェンに見える瞬間が笑

そんな感じでもりもり聖人化して、クライマックスの戦いになるんだけど、ここも見応えあった。セガールはいつもどおりのどことなく重々しい感じなんだけど、脇の人達がカンフー畑の人達なのか、敵も味方もシャープでソリッドでアクロバッティックな殺陣をガンガンかます!
セガール抜きのとこのがレベル高い笑

そしてお決まりの危なげない展開で敵を倒してエンドロールかと思いきや、"沈黙の要塞"以来の演説が!
「カンフーは世界に広まったがその精神は失われつつある」「力を悪用せず、貧しい人、弱い人に奉仕するものであってほしい」
カンフーの真髄をかっこよく説いて聖人君子化完成ーー😂

とにかくシリーズ屈指の尊いセガールが見れる傑作だった。

と、余韻に浸ってるとエンドロールでギター片手にブルースを熱唱するセガールが笑
ミュージシャンやってたの知ってるけど、ハッキリ言って作品のトーンから浮き上がってて変だよ笑
でも、沈黙=セガールだからこれでいいんだよ😬💨
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