旅するランナー

運び屋の旅するランナーのレビュー・感想・評価

運び屋(2018年製作の映画)
3.9
映画「運び屋」。
90歳じいさんの麻薬輸送アルバイト。
1本1本大切に育てる花で評価される主人公を、数々の映画作品で賞賛されるイーストウッド監督とダブらせて観てしまう。
しかも、実娘アリソンと共演している、とっても私的な作品に見える。
表面上は、家族をないがしろにしてきた後悔・懺悔の作品ではある。
しかし、
①社会貢献により褒められ、家族関係も修復し、若いねえちゃんと3Pし、それほど悪くない結末にちゃっかり落とし込む主人公 
②デイリリーの花言葉「苦しみからの解放」「一夜の恋」「憂いを忘れる」「微笑」「愛の忘却」 
③ラストの歌詞「老いを受け入れるな」などから感じるのは、「好き放題生きろ! 人生はやったモン勝ち! いつまでも楽しみ、羽目を外し、時にはハメろ!」っていう、イーストウッドからの、気ばかり使って情けない男たちへの叱咤激励ではなかろうか。
反省するフリしてニンマリ笑い、運を運んできてくれそうな痛快な一作だ。