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蜜蜂と遠雷のSAtone52484のレビュー・感想・評価

蜜蜂と遠雷(2019年製作の映画)
4.1
ピアニストにとっての「音楽」って何なのか、それを言葉少なくも映像で表現しようとしたのは素晴らしい。



登場するのは「神童」「完璧」などと称される若きピアニストと、とにかくピアノを弾くことを愛してやまないピアニスト。
コンクールを舞台に、お互いに影響を受けて、共鳴していく姿は、実に苦しくも美しい。
コンクールが舞台であるものの、相手を蹴落とそうとしたり、審査員に取り合ったりするわけではなく、内なる感情との対峙に重点が置かれているのがいい。

登場人物の背景が深く描かれることはないものの、それぞれの人生が音楽に反映されているのだなぁ…と観るものの想像力に任せられている。
音楽がその想像力を豊かにする… 映像の力もあるがそんなことを感じさせてくれる。

個人的には松岡茉優と鈴鹿央士の連弾シーンが美しくて息が止まった。
こんな美しい映画、なかなかないと思う。

原作、読まなきゃな。
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