天豆てんまめ

ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密の天豆てんまめのレビュー・感想・評価

3.9
まさに、非常に観客を惑わす策が考え尽くされた映画だ。いや負けるものかと一緒に考え尽くして、正直疲れてしまった 笑

いったい誰が?のミステリーの王道を前半に早くも崩しつつも、後半に真相を纏め上げる手腕はライアン・ジョンソンの練り込まれた脚本の妙とも言えようか。ただ、何だろうか、、そこまでのめり込めず、正直ミステリーに期待するカタルシスが私には生まれなかった。

台詞や小道具に伏線が張り巡らせられているが、それが回収されていく興奮と驚き、まーじーで‼ のWow!️😲が欲しかった。そんな我儘な欲求をユージュアル・サスペクツ・シンドロームと呼ぼう 笑 私は後半の展開に’辻褄あわせ’という言葉がポッと浮かんでしまったのだ。

他の方のレビューにも、驚いた!という感想もそこまで目にしないのでやはりこの映画はそこに魅力の本質があるのではないのかもしれない。

でも展開も面白いし、くせ者家族を演じているキャスト陣も皆魅力的でそれを観ているだけで楽しい。個性的な豪華競演の役者たちの右往左往を楽しめる、実に贅沢な楽しさが味わえる。

ダニエル・クレイグの007とは真逆の田舎臭い探偵具合も、舞台を思い切りかき乱すクリス・エヴァンスも、女帝的なジェイミー・リー・カーティスも強烈な印象を残す。相変わらず軽薄さがいい感じで滲むドン・ジョンソン。また、麗しきアナ・デ・アルマス(次回ボンドガール楽しみ!)は健気だが本心が読めず、物語の鍵を握る。演技派のトニ・コレットにマイケル・シャノンも実に鼻持ちならないパラサイトぶりを発揮していて楽しい。

ただクリストファー・プラマーの存在感には束になっても敵わない。居るだけで映画の質感が変わってしまう。凄い方だ。

この作品はライアン・ジョンソンの才気溢れるユーモアに満ちた群像劇として、アカデミー脚本賞にノミネートも納得の巧妙に仕掛けられたトリック以上に、そんな一筋縄ではいかない人間達の浅はかな業のオンパレードをニヤニヤしながら眺める幸せな2時間だった。

カフェ会のご案内はこちらです。
※現在募集は締め切らせて頂いております。

日時:3月7日(土)AM11時-12時30分

場所:東京都銀座界隈のカフェ(予定)

人数:6~8名(私と友人含め)

費用:ご自身のランチ代のみ

内容:映画業界で働いている友人の菊地さんを交えて、皆さんとお互いの2019年マイベスト10(邦画/洋画含み)を語りつつ、ちょうど前日が日本アカデミー賞ですので、日米賞レースを振り返ったりしながら映画を語って楽しいひと時を過ごせればと思ってます。

友人の菊地さんは「世界の中心で、愛をさけぶ」「ノルウェイの森」等、東宝で宣伝プロデューサーを長くやってきて、現在は東京国際映画祭の広報として活躍されている業界のレジェンドのような方で、映画で繋がっている僕の大学時代からの親友です。映画サイトのシネマカフェでもブログ(https://www.cinemacafe.net/article/2020/02/12/65784.html)を執筆していたりするので、他では聴けないような業界裏話など聴けるかと思います 笑 是非ご応募お待ちしています。

参加希望の方は、Filmarks上のネームと参加人数を明記の上、下記メールにご応募ください。

qone0205@gmail.com

ご応募頂いた方に、カフェの場所含めご案内をお送りさせて頂きます。

※お席の都合上、募集は先着で6名様になりますので、定員になりましたら締め切らせて頂きます。

誰も来られなかった場合は、2人でカフェで楽しく映画話して「来なかったね、、」と家路に着く予定です 笑 

1人では行きづらいなという方でも、是非お友達をお誘いあわせの上、お気軽に遊びに来てください。

ご興味ある方はぜひ楽しく語らいましょう!ご応募お待ちしてます✨☺️✨