たが

ラ・ヨローナ~泣く女~のたがのレビュー・感想・評価

ラ・ヨローナ~泣く女~(2019年製作の映画)
3.4
2019年:61本目
5月:6本目
劇場鑑賞:15本目

死霊館ユニバース(ここでは、CCU: Conjuring Cinematic Universeと呼ぶ)の新しいスピンオフ映画。

そもそもCCUの説明から入ると、ジェームズ・ワン監督(SAW、ワイスピ7、アクアマンなど)が監督した映画、「死霊館」から全てのホラー映画シリーズが始まった。これは、長年心霊現象を調査しているウォレン夫妻が、実際に体験した事件のケースファイルをベースに作成した、「実話」に基づく映画である。
アメリカのホラー映画のトレンドは、SAW、ハロウィン、ジェイソンなど、どちらかと言うと人間の恐さ、そして身体的外傷による「グロさ」が主流の映画だった。しかし、死霊館やITなどどちらかと言うと「びっくり系」の演出(Jumpscare)が多くなり、そして特に死霊館では「悪魔」などのスーパーナチュラル系の話が多い。

このCCUの新しいスピンオフ映画が、ラ・ヨローナである。現状死霊館シリーズのスピンオフは、アナベル3作、死霊館のシスター、そしてラ・ヨローナである。ラ・ヨローナの1番注目すべき点は、「ラ・ヨローナの伝説」と言う、メキシコに存在する都市伝説が基になっている。

都市伝説を簡潔にまとめると、ある田舎に住んでいた「マリア」と言う女性が、その街に通りかかったお金持ちの男性と恋に落ち、結婚し2人の子供を授かります。順風満帆の生活をしていると思いきや、夫が徐々に家に帰ってこなくなります。そしてついに、夫が別の女性といる所を見てしまいます。我を失い、近くにあった川で自分の息子2人を溺れさせます。その直後に、自分の息子たちを殺してしまったことを後悔しつつ、自分も同じ川で溺死します。そして天国に行くと思いきや、自分の息子たちを殺した罪を問われ、息子たちを探してくるまで天国には行けないと地上に戻されました。そこから、夜になると人の息子を奪いにくる「ラ・ヨローナ」(泣く女)が現れると言う、都市伝説が存在するようになりました。

こういった都市伝説や実際に今も存在する心霊人形(アナベル人形)があるだけで、更に作品の物語に幅が生まれ、ホラー映画への更なる興味が湧き出ます。
そして今回の作品は今までの作品では出たことがない「シャーマン」が出てきます。この人のキャラが良い笑 正直面白いと思うかどうかは個人差があると思います。確かにクライマックスの演出が少し古く、最後の最後に拍子抜けしてしまう感じがありますが、そこまでの展開の組み立て方は巧妙にできており、特にシャーマンがかっこいいです笑 少し寒い笑いやツッコミどころ満載なところもありますが、友達とみんなで観るのも非常に良い作品だと思います。CCUの作品で、他の作品に出ている人(神父さん)も出てきますが、スピンオフとして独立しているため、これだけを観ても十分楽しめます。是非、映画を観る前に軽く都市伝説の話をすると、更に盛り上がるのでは???
たが

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