ハンスウ

完璧な他人のハンスウのレビュー・感想・評価

完璧な他人(2018年製作の映画)
4.0
これは一回、途中放棄してるんですよね。途中どころか最初の10分もしないうちに停止しちゃってたかな。主人公たちの子供時代から始まるっていうのが韓国は映画もドラマも多いですよね。あ、日本も多いですかね。これはなんだろ、お互いに影響受けてるのかなぁ。この子供時代、子役のシーンから始まるっていうのが好きじゃないんですよ。日本の朝ドラなんかまさにそうですけど、劇中でたとえ子供時代に何かあったという設定だとしても大人になった現在のシーンで十分表現できると思うんですよ。もともと俳優にはそういう力があるわけだから。

あとは会話劇ということで、決して映画的なネタではないなと思いましたね。他の作品レビューでも似たようなこと書いてますけど、こういう会話劇なら、まあ、映画にしてヒットすれば金は儲かるかもしれないけど、演劇にしたほうがより完成度の高い作品になっただろうなあ、ということは思いました。

もう一つ、作品の性質上、必要に迫られて強引に設定しちゃったのかもしれないけど、人間関係の距離感が描けてないのが気になったねぇ。これは日本のTVドラマなんかに多く観られる傾向だけど人によって使い分けて保つはずの距離がめちゃくちゃってことがあるんですよ。いや、こんなこと気にしならが観る人少ないかもしれないですよ。どうせ架空の世界だし。でも、これをしっかり描けてたらもっとおもしろくなるはずだからもったいないなーって思ってしまう。

え〜、以上の気になった点や不満はありましたけれど、おおまかには非常におもしろいよくできたコメディで楽しめました😄 原作のイタリア版では脚本家が5人ぐらい参加してるのが興味深いところです。基本的には男と女、ということをやってるんだけど小道具のスマホを自在に操ってるかのようなアイデアあふれる脚本はすばらしかったです。何回も笑いました😁 でもジャケットに書いてあるようなブラックコメディとは違うんじゃないかな。男女を描いた古典的で純粋なコメディですよ。今年公開された「別れる決心」でもスマホの多用が目立ちましたけど、小道具の使い方に時代が反映されているのが優れていると思いました。
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