まえじま

ウエスト・サイド・ストーリーのまえじまのレビュー・感想・評価

4.2
2022年22本目。

IMAXにて鑑賞。
オリジナル版未鑑賞。

結論から言うと終盤ボロ泣きでした。
素晴らしかったです。

なぜ今この作品をやる必要があるのか?
逆に今のこの時代だからこそ響くものがあった。
1957年に舞台化され、1961年に映画が作られた当時の世界観をそのまま現代に持ってきた感じだけど移民を取り巻く環境や社会情勢が変わっていない様に唖然した。

「イン・ザ・ハイツ」などでアメリカ内における移民の扱いの酷さ、でも彼らにも声はある、その力強さを感じた上でこの映画を観るといつか彼らがひとつになる時が心から来て欲しいと思う。

最近複雑な恋愛映画が多かったからこういう古典的な一目惚れな展開がむしろ斬新に見えて素敵だった。こういう幸薄き恋仲のふたりのロミジュリ的展開に本当に弱いし、終わり方は全く予想していなかったので涙が止まらなかった。

この映画の素晴らしさは舞台の良いところをきちんと残しながら映画としての迫力や躍動感があるところ。これは撮影方法が本当に凄いんだけどきちんと全体の統一感を出したい時は全体ショットで迫力を出したい時はクロースアップで本当に画面に引きつけられた。

「America」や「Tonight」、「Somewhere」という映画や舞台を知らなくても聴いたことがある名曲を映画館の音響で聴けたのが嬉しかった。弦楽器と打楽器の見事なパーカッション、今は亡きレナード・バーンスタインとスティーヴン・ソンドハイムは本当に凄い人たちだと身に沁みた。

レイチェル・ゼグラーの圧巻な美声が光ってた。
アンセル・エルゴートも良かったけどちょっと童顔すぎるのかな、あと格闘シーンで腰が引け過ぎてて笑いそうになった。
まえじま

まえじま