まえじま

フォロウィング 25周年/HDレストア版のまえじまのレビュー・感想・評価

4.2
2024年33本目。

ノーラン君、処女作から時系列グッチャグチャなのね。

最新作「オッペンハイマー」含め時間の概念にこだわりを持つノーラン監督のデビュー作。斬新な映像も無いし、超低予算のなかここまでの作品を作れるのは彼のストーリーテラーとしての上手さ、そして編集の上手さが際立つ。

「オッペンハイマー」は良くある伝記映画を、「メメント」や「プレステージ」は良くあるサスペンス映画を、ノーランらしい時系列をグッチャグチャにする編集によって「ノーラン作品」として唯一無二のものに昇華させているが、デビュー作はその元祖としてやっぱりクセが強い作品だった。

DVD版には「時系列編集版」が収録されているようだが、その見方の方がスッキリするかもしれないが、味気ない作品になってしまうと思う。それぐらい前半の方はコレ今いつの誰のシーン?だと考えて脳をフル回転して疲れたが、怒涛の伏線回収の最後には開いた口が塞がらなかった。

大どんでん返し!って見せてからさらにもう1段階ひねりを入れて、無理やり感が無くきちんと着地するあたりノーランはやっぱり凄まじいなと感じた。
まえじま

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