はる

ウエスト・サイド・ストーリーのはるのレビュー・感想・評価

4.2
ロバート・ワイズ版のオリジナルにそこまで思い入れが無かったのであまり食指が動かなかったのですが、観てみるとこれは凄い。ダンスシーンだけで元がとれたと思いました。

ストーリーに関しては今更触れるのも野暮なんで、映像に関しての感想になるんですけど、素人目にも分かるゴージャスさ。やっぱり中盤の体育館でのダンスシーンには驚かされるばかりで、ギラギラとしたライティングと目まぐるしく動くカメラが生み出す映像はアクション映画さながらの迫力で映画観終わってからもこのあたりのシーンを何度も見返しています。

キャストの中で特に素晴らしかったのはアニータを演じたアリアナ・デボーズ。彼女に関しては今回初見だったのですが、アカデミー賞助演女優賞受賞も納得せざるを得ないほど突出して華があり、目を離せなくなってしまうんですよね。歌、ダンス、表情と全てに心が持っていかれてしまい、画面に彼女が映っているだけで幸せな気分になるんですよ。

スピルバーグの凄さを改めて感じた一作でした。本作と『フェイブルマンズ』で監督としてさらに1段階レベルが上がった感があります。
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