回想シーンでご飯3杯いける

6アンダーグラウンドの回想シーンでご飯3杯いけるのレビュー・感想・評価

6アンダーグラウンド(2019年製作の映画)
2.2
ライアン・レイノルズ x Netflixといえば「ヒットマンズ・ボディガード」という大名作があるので、今回も凄く期待していたんだけど、結論から言うと「家電量販店の大画面テレビで流れるデモ映像」みたいな映画だった。

アクション的には全編がクライマックスで、イタリアの観光地を舞台に繰り広げられる冒頭のカーチェイスや、高層ビルを効果的に使ったド派手なアクションも画面的にはとにかく「映える」。強力な磁石のシーンは、ドリフターズのコントに巨額の予算を投入した感じ。

でもこれ、だいたい予告編で見たシーンなんだな。

で、本編を観るに当たり、それらのシーンにどういう背景が存在するのか?を楽しみにしていた訳なんだけど、アクションシーンの合間にちょこちょこ説明っぽいのが入るものの全然頭に入って来ない。アクションが派手過ぎるのと、ストーリーが陳腐過ぎるのが原因。

そこで、アクションを楽しむ映画として割り切ろうと思うのだけれど、気になるのは一般市民を巻き込み過ぎな事。後半はカーチェイスの演出で人を轢くシーンが結構あったり、、、。

そして、アメリカ映画でありながら、舞台が全てアメリカ以外であるという事実。あまり小うるさい事を言いたくないけど、自分の国で起きた事件はお涙頂戴の悲劇として描き、よその国で起きた(起こした)事件は爽快娯楽映画に仕上げるアメリカ人のメンタリティって、第二次世界大戦時代から全く変わっていないように思えて、何だか悲しくなってしまった(もちろん全てのアメリカ人がそうではないのだろうけど)。