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殺したのは誰だの一のレビュー・感想・評価

殺したのは誰だ(1957年製作の映画)
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何台もの車とそれにまとわりつく車磨きの連中が車道を縦横無尽に行き交うのをカメラを右へ左へ振りながらワンカット&パンフォーカスで捉える姫田カメラすごい。『パン棒人生』によると、ビリヤード場のシーンに至るまで全カットをパンフォーカスで撮ったというから驚いた。中平康の無茶振りもそれに応える姫田真佐久も恐るべしだが、本作に関しては新藤兼人によるひたすら惨い脚本も恐るべし。こんなカークラッシュ映画があったとは。キャスティングも素晴らしい。特に殿山泰司と西村晃。菅井一郎がしょぼくれセールスマンで主演って時点でもうちょっと切なくて泣けるし。
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