味噌のカツオ

アストラル・アブノーマル鈴木さんの味噌のカツオのレビュー・感想・評価

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この作品は、YouTubeで公開された全17話を再構成したもので。
ドラマとして全体のストーリーはありますが、なんとなくオムニバスっぽい雰囲気はありつつ。
いや なんなら連載された4コマ漫画を単行本化したような感じかも。

小さなシークエンスの中に、癖のある笑いの要素がチョビチョビ散りばめられててね。

その笑いの癖というかツボというか。
これまでにもありそうでいて、大野監督の独特な感性でもあって。
それらを松本穂香をはじめとするキャストが見事に表現されていて。

ある人に言わせると「泣かせるのは簡単。笑わせることの方が難しい」と。
確かに映画の宣伝文句って「笑えます」よりも「泣けます」の方が引きが強そうで。そっちの方が圧倒的に多いよね。

実際に映画の終盤で、客席のアチコチで鼻をすすったり、涙を吹いたりってことは多いですよ。
場内暗いから そういうリアクションもしやすいし。

方や笑いとなると…
特に日本では 上映中に声を出して笑うってことは めったにないわけで。
記憶に新しいところだと『カメラを止めるな』では、場内笑いに包まれてたけど。

そこで この作品に戻りますが。
わたくしが見に行った回では満席という雰囲気も手伝ってか、チョイチョイ笑い声が出てましたから。
そういったことを鑑みても、今作のデキの良さという証になるのではないかと。

そんな映画のラスト、主題歌に乗せての映像があるのですが。
あれは松本穂香の魅力爆発というべきか。間違いなく土屋太鳳には不可能なパフォーマンスでありましょう。

たぶん おそらく、松本穂香がこのような規模の作品に主演を果たすのはこれが最初で最後だろうし。
今後はもっと大きな作品の顔になっていくんでしょうね。

そして、ぜひ大野監督も、今後はもっとメジャーな商業作品に挑戦を…
見たいか?できるのか?
味噌のカツオ

味噌のカツオ