Violet

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーンのVioletのネタバレレビュー・内容・結末

4.1

このレビューはネタバレを含みます

Killers of the Flower Moon
Flower Moonはオセージ族の人々や文化を、Killersはオセージ族の人々を次から次へと殺害し、彼らから文化や資産までをも根こそぎ奪おうとする白人たちを表していると考えられる。とてもとても恐ろしい物語でした。

劇中曲のHeartbeat Themeの緊張感がすごくよかった…!
デニーロの表向きの顔と裏の顔との違いがすごすぎて本当に怖かった…。計画が思い通りに行かなくなると、焦りからじわじわと裏の顔が表に出てくる感じもすごい……!ディカプリオの白黒ハッキリできない演技もすごくよかった。きっとあの当時多くの白人がErnestのような行動をしてきたのではないだろうか。心では悪いことだとわかっていて、本当はそんなことをしたくないと思っていても、自分で考える力がなく、逆らえない。

▼うらばなし
スコセッシと脚本のエリック・ロスは当初、FBIエージェントの視点で物語をすすめる予定だったが、ディカプリオに「この物語の核心は?(Where is the heart of this story?)」と指摘されたことがきっかけで、2年間かけてつくりあげた脚本を白紙に戻し、FBIという外部からの視点ではなく、内部のオクラホマからの視点で物語を書きかえたとのこと。ディカプリオ、スコセッシ、エリック・ロスの映画に対するストイックさと情熱が伺える。

▼ハエ
劇中でやたらとハエが出てくるなと思い、ハエの意味を調べたら聖書では死や病気のほかに、悪魔、悔い改めと罪の除去の必要性などを示すとのこと。
HaleやErnestのまわりによくハエが飛んでいたのは彼らを「悪魔」と揶揄していたから?Ernestが自分の周りを飛ぶハエを叩くシーンがあったが、それは自分の中にいる悪魔との葛藤を表現していたのかな。(勝手な解釈なので間違っている可能性高いです)
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