LGBTQ作品の中でもトランスは描写が極端な事が多いけど、監督が作中に登場するサタデーチャーチ活動をしている教会でボランティアをした経験がきちんと生かされていてリアルで良かった。ミュージカル調については、マイノリティの若者が上手く言葉に出来ない思いを沢山抱えていて、それをギュッと濃縮して表現している感じがして悪くないと思う。
悲恋、悲劇しか描かれなかったLGBTQも確実に変わってきているのだな。
ところで家に入れてくれた一見優しいオジサン、あるあるすぎて笑いとともに嫌悪感が噴き出した。いや、男性はあんまり感じたことが無いかもしれないが大なり小なりあの手の事は若いうちに絶対に遭遇するやつ……ああいうオジサンをこそ偽善と呼ぶのだよなぁ。本人は極めて常識的なつもりだけど弱者に対する嗅覚が鋭くて相手に罪悪感を持たせるのが上手い搾取タイプ。
