ヴェルヴェっちょ

機動戦士ガンダム 逆襲のシャアのヴェルヴェっちょのネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

ガンダム初心者として、アムロとシャアの最終決戦たる本作から入るのはどうなのかという疑問は拭えません。が、「UC NexT 0100」プロジェクトの起点となる作品とのことなので、にわか丸出しで鑑賞。

宇宙世紀0093年。 先の「グリプス戦役」以降消息不明だった、元ジオン公国軍のシャア・アズナブルは、幾多の戦いを経ても旧態依然として地球から宇宙移民を統制し続ける地球連邦政府に対し、ネオ・ジオンを率いて反乱の狼煙を上げる(第二次ネオ・ジオン抗争)。 ネオ・ジオンは、小惑星5thルナを地球連邦政府があるチベットのラサに衝突させようとする。かつてのシャアの宿敵アムロ・レイらが所属する連邦軍の外郭部隊ロンド・ベルの奮闘も虚しく、小惑星落下を阻止することは叶わなかった。 ネオ・ジオンは、地球政府高官と密かに裏取引を行い、停戦交渉に合意する。 しかし、停戦に安堵する地球連邦の思惑と裏腹に、シャアは取引によって得た小惑星アクシズを地球に衝突させるべく、再び作戦を開始した。 合意が偽りであることを察していたロンド・ベルは核ミサイルを準備、アクシズの地球落下を狙うネオ・ジオンとの間で戦端が開かれる。 アムロは自ら開発に加わったνガンダムを駆り、シャアとの決着を目指す。 一方で核ミサイル攻撃は防がれたものの、アクシズを内部から爆破して落下軌道を逸らすというロンド・ベルの作戦は成功するかに見えたが、分離したアクシズの一部は既に地球の引力に捉われていた。 巨大な岩塊が地球に落下しようとする中、アムロはシャアとの最終対決を制し、乗機サザビーから脱出したシャアを拿捕する。 無謀にもνガンダム1機でアクシズを押し戻そうとしたとき、アムロとシャア、そして人々の思いとガンダムのサイコフレームが共振し、眩い光となってアクシズの落下軌道を地球から遠ざけていった…。

モビルスーツを駆使して繰り広げられる壮大なSFでありながら、根底にあるのは人間どうしの争いというのが何とも遣る瀬ない。
地球連邦もネオ・ジオンも、相手側陣営を「許す」ということはなく、終わりの見えない戦争がひたすら繰り返される。 メカニックによる戦闘やガジェットを楽しむエンターテインメントの側面とは裏腹に、その世界観は暗澹たるもの。ラストでアムロもシャアも消息不明となったようですが、後の作品での彼らの足跡や影響を追ってみたいですね。