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ホテル・ムンバイのToritamasterのレビュー・感想・評価

ホテル・ムンバイ(2018年製作の映画)
4.4
インドで起きたムンバイ同時多発テロをベースにした映画。

とてつもない緊迫感。

冒頭、カップルの観光客がカフェで食事をしているシーン。話している途中、目の前で突然射殺される店員。鳴り響く銃声と共にテロリストが順番に店内の人間を射殺。テロリストに一欠片も躊躇いがない為、これは映画だというメタ的な余裕が持てない。
このシーンで一気に映画の世界に没入した。

映画全体を通して、「我々はテロリストだ、動けば撃つぞ」という譲歩がほぼ存在せず、テロリストは無言で見えた人を射殺していく。この前提のおかげで、スポットライトが当てられ、感情移入をしているメインキャラクター達がいつ死ぬのか分からない状態に晒される。
これがとてつもない緊迫感を生む理由だと感じた。


◯日本には馴染みのない宗教とテロ
テロリストはイスラム過激派、イスラム教以外を信じる人は殺すべきだと考えている。よくよく考えてみれば、好きな時に誰ともわからない神様に祈る日本人もその対象なのである。完全に対岸の火事となっているテロであるが、自分が遭遇した場合どうするか考える機会になった。
と言っても僕はこのホテルの従業員みたいな勇敢な行動は取れず、怯えているうちに射殺されるんだろうな。
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