たく

オオカミの家のたくのネタバレレビュー・内容・結末

オオカミの家(2018年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

凄いなぁーすごいなぁーと観てたら終わってあっという間。。
シュヴァンクマイエルから沼のストップモーションアニメ、作り手の狂気を感じられて感無量。

女の子は家畜同然に扱われていた、とか、それでプタなのかな、、男の子の身体にははゴキブリが這う。。。悍ましい。
けれど、手と足と教養を与えると、知恵を得た豚の人に食べられそうになる。
そら見たことかとオオカミが再び声を上げる。
脅かされるのが怖いから、知恵を与えないように育てていたらしい。
最後まで抵抗するマリア。
人の心は頭でわかっていても、脆いもの。

チリの事件を知って、昨今の日本の事件と、自力ではどうしようもできない恐ろしい歪みに慄くばかり。
体だけ大きな大人になっても、子どもたちを守れない。
大小あれど、コミュニティーの中で力を持つ人が正しい道に導くとは限らない。

虚構に塗れた幸福に出口はないみたい。悪夢でした。

若い人たちも沢山観に来ていて、嬉しかった
たく

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