Ltechnique

オオカミの家のLtechniqueのレビュー・感想・評価

オオカミの家(2018年製作の映画)
4.9
ナチ系と思われる、白人コミューンを逃げ出した少女が、豚・子供と暮らし始めるのだが。
豚として描かれるのが、有色人種の子供であり、途中で金髪になるのは、鬘をつけるか毛を染めてのことなんだろう。
もちろん寓話として豚が人間に変わる話と捉えることもできるだろうが、コミューンのありようが、豚ではないと告げているように思う。
アリ・アスターはこの映画を大変気に入ったらしいが、コミューンによっぽど重たい関心があるようで、実人生に何があったって思ってしまう。
エンドロールがスペイン語とドイツ語の二重表記で、オオカミとマリアがドイツ語で、子豚がスペイン語だったのかな。

現代アートの文脈でのコマドリアニメーションは、絶えず震えながら世界を書き換えていく。
マリアが被った洗脳の深刻さを描く話を、御伽話のように描いてる。