岩手・盛岡が舞台のミステリーだ。
知らない地で頼る人もいない自分が、たった1人心を開ける友人が出来た時、その喜びから生きる希望を見出すことが出来るようになる。
でも、もしもそういった友人の影の部分を知ってしまったら…。
主人公の、健気に相手を信じる気持ちや、たとえ相手が悪人であったと分かってしまっても、東北大震災後に行方不明の彼が何処かで生きていてくれることを、切に願う姿がとても切なく伝わってきた。
自然の中で川釣りを楽しむ2人や、息苦しそうなジャスミンの植木鉢が印象的。
松田龍平が圧倒的存在感でインパクトがあった。
見るたびに、その奥行きから感想に変化がありそうな映画でもあり、原作を読んでみたくなる作品だった。