小栗旬が太宰治。髪型がそんな感じ。イメージより明るいお茶らけ太宰治でそれはそれで良かった。
太宰の代表作「斜陽」の大ヒットや「人間失格」の誕生秘話を、太宰を取り巻く3人の女性たちとの関係を軸に書いているけれど、蜷川実花作品の中では「さくらん」以来に結構楽しめた。(「ヘルタースケルター」「Diner ダイナー」は全然ノレず)
身重の妻・美知子に宮沢りえ。
作家志望の静子に沢尻エリカ。
最期を共にする美容師の富栄に二階堂ふみ。
結核がひどくなっても酒と女に溺れる自堕落な生活を続ける太宰を、妻の美知子は忍耐強く支え、彼女の言葉が太宰を「人間失格」執筆へと駆り立てていく。一方で静子を身ごもらせ、富栄と死を誓う太宰の死へのカウントダウンは近づいていく。
坂口安吾役の藤原竜也、三島由紀夫役の高良健吾もワンポイントで出る。
宮沢りえ(覚悟の妻の迫力)・沢尻エリカ(もう見れないか…)・二階堂ふみ(怨念強い怖さ)の3女優の艶技を堪能する映画であるが、受け止める小栗旬はいい味出すけど狂気と迫力には足らず、女性陣に押され気味な映画だった。