スガシュウヘイ

ジョジョ・ラビットのスガシュウヘイのレビュー・感想・評価

ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)
4.0
すべてを経験せよ
美も恐怖も
生き続けよ
絶望が最後ではない
 -R・M・リルケ

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こんなにおもしろい映画だったとは!
ヒトラーに心酔し、戦争で戦果をあげることを夢見る10歳の少年。でも、本当の彼はキスも知らないただの純朴な男の子だった。

そしてユダヤ人の女性に恋をする。


要所要所で登場するひょうきんなヒトラーも、いいアクセントになっている。


空想のアドルフ・ヒトラーと、目の前のユダヤ人。
少しぬけてる軍大尉と愛する母親。
少年の心にうまれる戸惑い。
殺し合い、憎しみ合うことのバカバカしさが、ラストのダンスに溢れている。


ウサギも殺せない心優しい少年ジョジョという新しい視点で戦争を描いた傑作。

海外では賛否両論を巻き起こしているというが、個人的には「否」の要素が見つからない。


公開:2019年(米)
監督:タイカ・ワイティティ(『マイティ・ソー バトルロイヤル』)
出演:ローマン・グリフィン・デイヴィス、スカーレット・ヨハンソン、トーマシン・マッケンジー、サム・ロックウェル、タイカ・ワイティティ