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ジョジョ・ラビットのramca999のネタバレレビュー・内容・結末

ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

オープニングのBeatlesでもう持っていかれた。
美術・衣装と編集も好みで、ポップな世界観でナチスを描いた作品の中で抜きん出ておもしかった。

「洗脳」はユダヤ人ではなくて、ナチスのやったこと
ユーモラスに描いているんだけど、こういうことはリアルにあったんやろなあと思わせるデフォルメのうまさが観客を一層引き込む。

登場人物がジョジョやヨーキーを筆頭に超魅力的で、シンドラーみたいに洗脳されずに救うユーモアと信念の母や実はかっちょいいアニキ的なキャプテンK、部下のフィンケルとフロイラインはおもろい、ハイルヒトラー連呼のゲシュタポ、ほいでエルサはかわいすぎる、強いけどやっぱり少女な一面がいい。

母ロージーが言っとったこととかをつなげる描き方も上手な物語説明の仕方で好きだった。
靴紐とかダンスとかチョウチョとか。
物語のキーワードや記号がいくつかあって強く機能しとった。
特にチョウチョで目を引いて、ダンスしとった時の靴でロージーの死を一瞬で印象的に観客に投げつけてきた(理解させる)スピード感がすごくてショックがでかかった。

こういう説明的記号ってやりすぎると萎えちゃうんだけど、この作品は終始自然に違和感なく必要なものがちゃんと機能したって感じで、テンポ良く流れていたのがとても良かった。

脚本・編集・カメラワーク・キャスティング・美術/衣装すべてが素晴らしく、総合力の高い作品だった。

なんにせよ、洗脳に打ち勝ったベッツラー家に幸あれ!
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