サマンサ

ジョジョ・ラビットのサマンサのレビュー・感想・評価

ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)
4.2
Filmarks試写にて鑑賞。

第二次世界大戦下のドイツで、ナチスに傾倒する、ちょっぴり臆病で一人で靴紐も結べない少年ジョジョ。
一番のお友達は空想のヒトラー。

この空想のヒトラーをタイカ・ワイティティ監督自ら演じると見聞きしていたので、全編コメディタッチなのかと思いきや…
いい意味で裏切られました。

空想のお友達って、自分自身なんですよね。
自分を鼓舞したり慰めたり、提案したり諭したり。
自分との対話。

アクシデントで親衛隊に入られなかった彼が、人と出会い、触れ合い、身近で起きた戦争と向き合った時、どう変わって行くのか。

結べなかった靴紐が…
外の世界への扉を開けたら…
きっと踊りたくなる。

ジョジョが本当の意味でラビットになる、ステキな成長物語でした。

ジョジョ役のローマン君は可愛いし、親友ヨーキーのキャラと2人の関係も好き。
お母さん役のスカーレット・ヨハンソンの一人芝居はヤバいw
そして何より、サム・ロックウェル演じるキャプテン・Kーーー!
お前ってやつは…

タイカ・ワイティティ節も健在で、暗くなりがちな戦争ものと一線を画す、色彩も豊かに、純粋無垢な少年からみた戦争の悲惨さ理不尽さと、人の優しさや愛情を描いた、心にじんわりくる作品でした。
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