TAK44マグナム

Guardians of Martial Arts(英題)のTAK44マグナムのレビュー・感想・評価

4.0
スーパースターの競演!


いまや電脳大国の中国。
あのAmazonにさえ中国での事業展開を諦めさせたアリババグループの総帥ジャック・マーが、有り余る財力と人脈を駆使して自ら主演する短編映画を製作した!
それもただの短編映画ではないっ!
なんと、ジャック・マーは本気で太極拳の達人なのだった!
そんな彼が、あのジェット・リーが創始した「攻守道」を喧伝するためにブチ上げたのが本作なのである(更に言うならアリババグループの壮大なCMとしても、だ!)!

短編なので、これといったストーリーは潔いぐらいに無い!
冴えない風貌のおじさんにしか見えないジャック・マーが、攻守道の巻物を得るために強敵たちと戦わなければならない。
ただ、それだけ!
さすが電脳長者だけあってか無駄に豪勢なCGを存分に使用し、ワケの分からないギャグを無理やりに入れ込んでくるあたりは、やはり普通人ではない!
オチなんて本当にコントだし!
それにしても、ジャック・マーの足は、毒手ならぬ毒足なのか?!

とにかく、まずは腕試しとなるが、相手となるメンツがヤバい!
「ウルフ・オブ・ウォー」のウー・ジン!
「マッハ!」のトニー・ジャー!
「イップマン」のドニー・イェン!
そして朝青龍!!

・・・え?朝青龍?
そう、元横綱の朝青龍がジャック・マーの前に立ちはだかるっ!
これほどの肉圧に拳は届くのか?!
ほとんど「北斗の拳」のハート様みたいだが、相撲とカンフーの異種格闘技戦は見ものだ!

そして、言わずと知れた猛者、絶対的なカリスマたちを退けたジャック・マーが巻物を手にしようとしたその時!
あの男がついに動いた!
「少林寺」の!
「ブラックマスク」の!
「リーサルウェポン4」の!
「スピリット」の!
「エクスペンダブルズ」の!
ジェット・リーが!
攻守道創始者として、ジャック・マーと相対するのであった!!

甲状腺機能障害によって前線を外れることを余儀なくされていた達人が、ついに戻ってきたのである!
ほんの少しだけだが、ジェットが演武を魅せる!
アクションしている!
感動したっ!!

全てのバトルは演武の域をでるものではなく、勿論リアルファイトの様相は全くないが、これだけのスーパースターが揃って競演しているという事実だけで腹が満たせること間違いなし!
アクション指導にサモ・ハンやユエン・ウーピンも参加、まさかコントオチの夢物語にこれだけのキャストやスタッフが集まるとは、ハンパないアリババパワーとジェット・リーがこれまでに培ってきた人脈だとしか言いようがない!

是非、格闘ゲームチックな短編で終わらせることなく、更なる長編化に向けて技(と財力)を磨いてほしい!!


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