そばに誰かいないと寝付けない女性が真実の愛を見つけるまでを描いた、ソフィー・レトゥールヌール監督の恋愛コメディ映画。

療養に訪れていた田舎町で、都合良く扱われているだけだと感じた恋人は去っていき、ガビィは町にいる男性を次々と寝るときのお供に誘い出す。しかし、本当に眠りにつくまでの見守り役しか期待されなかった男性たちは彼女から遠ざかっていく。そんなときに、犬の縁で、お城の門番をしている孤独な男性と知り合うというストーリー。

ソフィー・レトゥールヌール監督の作品では癖の強いヘンな女性が出てくるが、本作でのガビィもちょっと自己チューで、どこかだらしない女性。そんなヘンな女性を演じたロリータ・シャマの変さ加減がなかなか良い（本作ではイザベル・ユペール似に見えなかった）が、個人的にはなんだか退屈な映画だった。孤独なものどうしが結局くっつくわけだけど、一応、最後にどんでん返しというほどでもないが、ポジティブな意味でのどんでん返しがある。そんなところは、おとぎ話みたいでもある。

自分勝手が過ぎて彼氏に振られてしまった女性が、バーに行って毎晩常連の男の一人を持ち帰る流れに笑った。同じ夜道を同じ画角のショットで、「大きい家だね」のコメントまで同じ反復。
常に彼氏がいて、誰か男といないと自分を保てない女性、いるよね。犬映画でもある。田舎が舞台だから、肉屋にもバーにも同じ人間がたむろっているのもツボ。シュールで力の抜けたコメディだった。普通に外で立ちションならぬ座りションをはじめる彼女なんて本当に嫌だし、この女に付き合ってあげる優しい心の男が出てくるのに驚きしかない。

• #MUBI

こんなスローでカントリーなおとぎ話展開、素敵すぎる！
主演2人で歌ってるエンドロールの曲、ずっとカフェのBGMで聞いてたい。

1作品だけでこの監督のファンになっちゃっいました。
あとから知ったけど、主人公イザベルユペールの娘なのかわいすぎる…