こ

劇場版 おっさんずラブ ~LOVE or DEAD~のこのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ドラマ観てないと空回ってるんじゃないのって思われそうなくらいのおっさんずラブ感全快でいいテンポで笑えました。

なんといっても記憶喪失を装備することでドラマ序盤の春田への恋心に葛藤する黒澤武蔵が帰ってきたのだから、面白くないはずがありません。
序盤のはるたん健忘症にはじまり、中盤のサウナ、うどん屋での部長の遊びすぎな部長っぷり、辛すぎました。
部隊役者吉田鋼太郎の片鱗ともいえる「あ、これアドリブだ。そしてめっちゃ面白い。」感と田中圭たちの振り落とされないようにしがみつきつつ残す爪痕に爆笑を押し殺すのに必死でした。
なかでも今作ゲストの志尊淳が素晴らしい。
作風的にもいつものふにゃふにゃバージョンの志尊淳だろうなと思っていて期待していなかったのですが、案外しっかり者な部分もある役柄で好印象でした。
サウナ、うどん屋ともに彼が出ており、しっかりとピースにハマっていました。
特にうどん屋のシーンでは田中圭、吉田鋼太郎の貴い2人との場面でも林遣都とは違うかき回し方で素敵でした。

相変わらずの林遣都の春田を巡るシーンでの大人げない必死さ、沢村一樹の濃厚なホモ上司感も素晴らしかったです。

そうなると笑えない場面での緊張感、感動が大事になりますが、こちらは少し冗長気味の割に隔靴掻痒が否めず。
おっさんずラブっぽくないスケールのデカい世界観とこれまでのおっさんずラブの世界観がもう一つ上手く混ざりきらなかった印象です。
真面目パートではジャスティスの春田への独白が個人的にピークということで、ここでも志尊淳にポイント。
うどん屋での沢村一樹とかもう少しコテコテな邂逅劇とかやって泣かせて欲しかったですが。

ロマンスパートでは歌麻呂と蝶子、鉄平とまいまいの順調な場面が微笑ましかったです。
そして武川の新たな恋。これはロマンスというよりお笑いでしたが。

このドラマに出会えたときの衝撃が大きかったからこそ期待しすぎてしまう心理が裏目に出てしまうところはありましたが、ドラマファンなら総じて満足する内容だったのではないでしょうか。
こ