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女神の見えざる手のこのネタバレレビュー・内容・結末

女神の見えざる手(2016年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

ラスト10分の衝撃に痺れろ的な謳い文句の映画は多いですが、この作品は冒頭からの2時間も濃いです。
特に物語終盤、危険因子として裁かれている自分よりも出世のために銃を野放しにしている政治家の方が民主主義を蝕む寄生虫だ、とスローンが法廷で啖呵を切る場面は爽快で、そこで決着をつけて終わらせてもいい作品だったと思えるくらい。

しかし本当のハイライトはやはりラスト10分。
まあ、よくあるどんでん返しではあるんですが、それまで全く匂わせてこなかった展開だったことと、前述した2時間の完成度がさらに厚みを増したこともあって鳥肌が立ちました。

ジェシカ・チャステインをはじめキャストの演技もかっこいい。
個人的にはエスコートサービスのフォード役ジェイク・レイシーが気になりました。

欧州や南米、そしてここ日本でも好評ながら本国米国では当初3館限定公開だったことやメディアレビューによる批判も相次いだ(奇しくも劇中の有効票率と同程度の6割程度が好評、のこりが悪評というのも興味深いです)ことも、むしろ作品の完成度を物語っているようです。
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