ククレ

屍人荘の殺人のククレのネタバレレビュー・内容・結末

屍人荘の殺人(2019年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

原作は既読。続編の「魔眼の匣」まで読んでる。

「このミス」に選ばれていたからもちろん読んだんやけど、「本格ミステリー好き」としてはあまりにも奇想天外なオカルト設定であんまり好きやなかってん。あんな「クローズドサークル」は強引過ぎるし、トリックにも無理があるで。

だから、映画化と聞いたときは全く期待せず配信を待ってたんやけど、あ〜…予想的中。いろいろ失敗してるわ。
神木と浜辺の2人はこの後「らんまん」とか「ゴジラ」でも共演してるけど、ホンマにお似合い。それだけは楽しかった。

以下はネタバレ…











なんと言っても、まずゾンビ映画として安っぽ過ぎる!なんや…あのやる気のないゾンビたちは…。ユニバのハロウィンホラーナイトか?「人体損壊」を描写できないならゾンビ映画なんか撮るなよ…。刺し殺すときのレントゲンがバカバカしい。グロくないゾンビは緊張感がないから怖くないし、追い詰められる絶望感がないねん。ドタバタコメディみたいなノリになってるやんけ。

洋館の雰囲気は頑張ってたけど、原作では部屋の位置や間取りがポイントやったから、そこはしっかり見せて欲しかったなぁ。あのたくさんの武器もコスプレ小道具みたいで安っぽい。

あのエレベーターのトリックは、映像化してもやっぱり無理があるわな。「彫像の重さでゾンビを上げないようにする」と言うけど、なんでわざわざそんな面倒くさい事をするのか。リスクだらけやないかい!

そもそも「ゾンビパンデミック」が起きてる最中なんやで。「密室殺人」なんて些末なことやで。あの絶体絶命の状況で「犯人はあなただ!」って…。早く逃げろよ。

ラストで明智がゾンビになって出てくるけど、原作とは出てくるタイミングが違うんやね。てっきり別のエンディングになってて明智は生きてるのかと期待したから、残念やったわ…。剣崎が刺殺してエンドロール、というのは…最悪の後味なんやないか?

原作では「斑目機関」という組織が存在していて、あの「ゾンビテロ」の計画も描かれてるんやけど、映画ではフェスのウイルス注射とかについては言及せずに終わる。これはあかんでしょ。

続編は作らへんのかなぁ?「魔眼の匣」の方が映画化に向いてる気がするんやけどな〜。
でも、神木と浜辺は続投してほしいけど、監督と脚本は変わって欲しいかも…。
ククレ

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