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行き止まりの世界に生まれてのmmmのレビュー・感想・評価

4.2

イリノイ州ロックフォード
ラストベルト(さび付いた帯状の地帯)の一部、アメリカで最も惨めな町とも呼ばれている。

貧しさや家庭内暴力から逃れるようにスケートボードにのめり込んでいった少年たち。

ビン・リュウ監督がスケートビデオとして撮影を始めスケートボーダー仲間に、自分の親についてインタビューをする中でみえてきた真実

友人を追うため、カメラマンと被写体の距離が近く比較的オープンな印象だが、その分生々しさを強く受ける。

友人とはいえ過干渉にならないところ
(寄り添うけど、すぐに手を差し伸べるというより、自分自身で考え答えを出す)
親の自覚や責任についてのシビアさ
(子供がいても、あくまでメインは自分の人生という線引きが)

驚くと同時に、自分の環境が恵まれていたことより、それに甘え過ぎていたような気がして、がっつりくらってしまった。


子供は結局、背負って生きていくんだよね。
そして、当たり前ながら、子供は親を選べない。

子育てに完璧を求めるのはよくないけど、親の自覚とか責任というのは、ちゃんと背負ってほしいと思う。


それぞれの過去がもたらす今の自分。
それが逃げ場だったとしても、スケボーに夢中になったり癒されたりしながら
その先を進んでいってほしい。

そんなことを考えたら、この邦題は言い得て妙だな。

同時期公開のmid90sを先にみたけど、ストーリーとして描かれた内部を垣間見たようだったし、これから観るとしたら、よりファックシットやフォースグレードのことが分かる気がする。
mmm

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