タカナリ

デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!のタカナリのレビュー・感想・評価

3.9
アニメシリーズ「デジモンアドベンチャー」の劇場版であり後日談。
太一達がデジタルワールドから帰ってきて数ヶ月後の春休み。突如ネット上に出現した新種デジモンがデータを無差別に食い荒らした事により、電子機器や交通機関が機能しなくなってしまった。新種デジモンを止めるため、太一と光子郎の2人だけで立ち向かう事になる。
 
今回、全体通して主に活躍するのは太一と光子郎の二人です。ヤマトとタケルも戦いに合流しますが後半あたりからです
上映時間が40分と短く、選ばれし子供たちを全員活躍させる事が出来なかったため、主要活躍キャラクターは限定されています。
丈とかミミは、登場はしますが活躍はありません。

注目は新種デジモンであるディアボロモン(究極体)。幼年期からネットのデータを食いまくって一気に究極体に進化。携帯を一斉にかけ、信号をデタラメにし、ついにはミサイル発射。これをまるで遊びのようにやっています。本人はかくれんぼや鬼ごっこ感覚でしょう。
見た目も相まってケンカ売られてる感じがしました。おそらく本人は純粋に遊びたいだけなんでしょうけど。

そのディアボロモンを止めるために生まれた合体デジモン・オメガモン。
ウォーグレイモンとメタルガルルモンの合体です。左手にグレイソード、右手にガルルキャノン。ビジュアルのカッコ良さにプラスされる、無数のディアボロモンを圧倒するパワー。
メチャクチャ良かったです。
光子郎の奇策からの最後の一撃という、あの流れ大好き。

ただやはり気になったのは、前作の時も思いましたけど、大人の存在が極端に稀薄な事。
前作同様に子供だけの世界、子供だけの戦いを描いてはいますが、やはり大人の焦りや危機感が見えないのはどうかと思う。大人がいるのに、世界中の子供達がネット上の戦いに注目しているというのに、大人が見ていないのはかなり不自然に感じる。この時代になっても「子供+ネット=ゲーム」という刷り込みが大人にあるのが見えてしまってなんか嫌でした。
やはり“大人の焦り”というのをどこかに入れた方が、より“世界の危機”というのを感じられたのではないでしょうか。

大人になって改めて見たら色々思った事はありましたが、大人になってもオメガモンはカッコ良く思えました。

大事な所でトイレとパソコン叩きを入れてきたのは謎。