このレビューはネタバレを含みます
どういう話なのか言語化するために『君の名は。』と簡単に比較してみる。
『君の名は。』
主人公たちの行動によって害を被る人が誰もいない、賞賛される話。
→与えられた権利を全うする。
※義務ではない。本来の運命は全員が死ぬことだから。
主人公とヒロインがセットで主人公が動くことで運命が変わっていく。
『天気の子』
人柱、供物が居なくなることで皆が不幸になる、批判される話。
→与えられた義務を意図的に放棄する。
→社会と大切なものとの天秤
他の全てを蔑ろにしても大切にしたいものがある。
能力そのものと主人公は関係なく蚊帳の外にいる。
狂っているのは世界ではなく、与えられた役割を放棄した自分たちの方が間違っている、という答えは、自分たちの選択の結果を受け止めているからこそだと思う。
もしも、どれだけの人に非難されたとしても、隣に君がいてくれたなら、っていうとっても我儘で青くさい、けれど愛おしい願いの話。