シネラー

犬鳴村のシネラーのレビュー・感想・評価

犬鳴村(2020年製作の映画)
2.0
厳しい暑さが続いているので、
ホラーでもと思い初鑑賞。
率直に言って、ホラーではなかった。

冒頭の雰囲気は物語の導入として
良かったと思う。
幽霊が唐突に登場する場面も
最初のうちは普通にホラー映画だった。

しかし、肝心の物語が中盤以降
怪しい方向へと傾き、
単純ホラーからオカルトファンタジー
へと移っていくのが、
個人的に呑み込めない部分だった。
幽霊自体も次第に大勢でうめき声を
挙げて襲ってくるようになっていく為、
幽霊というよりかはゾンビといった
モンスターに近いと思った。
幽霊は怖い存在でもあるが、
大勢だからより怖くなる訳では
ない事を痛感させられる。
又、本作で描かれる家庭環境が、
何より胸糞悪さを感じさせた。
わだかまりある親子関係に
家庭が抱える血統の問題。
観ていて気分が良くなるものでもなく、
結末に至るまで問題が消化されない
事も嫌に感じられた。

キャスト陣が熱演している部分も
あるだけに、
物語自体がホラー映画として中途半端
に感じた映画だった。
何で怖がらせようとしたのか、
ホラー映画としてのテーマが
散漫していると思った。
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