あかつか

ブラック・ミラー: バンダースナッチのあかつかのレビュー・感想・評価

3.0
フツーに見るやつかと思ったら、突然視聴者(つまり私)に二択の選択肢が与えられて、操作をし、失敗したら「やり直し!」という、見てる側がゲームの主人公みたいになれるというシロモノ。

くわえて、「ゲームの中のパックマンは自分が自由だと思っているが、迷路の中を指示されたとおりに動き回っているだけ…」というセリフの通り、主人公自身が登場人物だと勘づくような、つまりそういうメタっぽいお話。当たり前だけど映画館では上映不可能。

なんか目新しすぎるような気もするけど、これファミコンの「犯人はヤス」と何が違うんだろう。ものすごく時間がかかって選択肢が少なくてやたら画像のいいRPGみたいだな。

なんかね、正直に言うとね、ここから先は級数をぐんと下げたいんだけどね、2回目の選択肢で面倒くさくなっちゃった。自分で見といてなんだけど「いちいちボタン押させるなや」という怒りがこみあげてきた。

それにいつ終わるのかがわからない。90分って書いてあるけどいちいち戻るから全く進まない。おまけに時間が戻ると死んだ父親が生き返ったりしてるからこんがらがってくる。タイムループって実際経験するとイライラするんだろうな。

しかもこんな目新しい映画?なら、もっと明るい話にしたらいかが?…といっても、もしかしたら話が暗いのは私だけで、他の人は明るい話なのかもしれないとか思うと、話題の共有もできない。

シュガーパフとフロスティの選択肢って『さらば2020年』にあったな。フロスティ選んだら白人至上主義者と言われそうでさ。

もともとストーリー性のあるゲーム全般がそんなに好きじゃないのかもしれない。「バイオハザード」くらいはやったけど、プレイ中に母親に「それ、1とか2とか3とかやたらたくさんあって、ストーリーも違うように見えるけど、結局ハーブとったり、箱を開けたり、メダルをどこかにはめ込んだりの繰り返しで、やってることは全部同じじゃね?」と言われて一気にやる気なくした。

とはいえやっぱり気になるし、作った人を讃美したいし(ウエメセ)、応用すればもっとすごいものできるのだろうなと。

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まったく関係ないけど、高校の卒業式の前日に伊藤くんちに集まってトーナメント戦を組んで夜通し「パワプロ」やってたら卒業式で寝ちゃって怒られたの思い出した。結局のところみんなでやる野球ゲームとか、「ボンバーマン」とかが一番楽しい。みんなでやるなら、クソゲーでも楽しい。みんなで見るならクソ映画でも楽しい。

この映画も、ひとりで見るよりみんなで見るのが正解だったのかも。
あかつか

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