タカナリ

新宿タイガーのタカナリのレビュー・感想・評価

新宿タイガー(2019年製作の映画)
3.6
虎のお面を着け、カラフルの衣装を身にまとい、毎日新聞配達をする男・新宿タイガーのドキュメンタリー作品。
彼の密着映像と、彼をよく知る友人達のインタビューによって構成されています。

タイガーはほとんど自分の事を話しません。というか、何を言ってるのか正直分かりません。友人達のインタビューから、タイガーの事を推測出来ます。
“ラブ&ピース”というのが根底にあるのは分かりましたが、それ以外はよく分かりません。
それと同時に、新宿という街の歴史なんかも少し語られています。こちらはかなり興味深かったです。
お姉さん方とばかり飲んでるけど、下心は無く、本当に「彼女と飲めて幸せ」という気持ちなんでしょうね。

都民ではないため、こういう方がいることすら知りませんでした。
今の時代ならこういう方がいても不思議ではありませんが、始めた当時は変な目で見られたんでしょうね。おそらく今も田舎とか行けば変な印象持たれるのではないでしょうか。
作品内でも言われてますが、タイガーがずっと自分自身を表現出来ているのは、新宿にいるからです。新宿以外じゃこうはならなかったでしょう。
これからの時代は新宿の方々のように、その人の個性や生き方を理解・尊重しなければいけません。
難しいですが、少しずつ、タイガーのような方々がのびのび生きられる社会になればいいですね。

映画好きなのは驚き。
あの見た目だから絶対来てるの分かる。
帰る時大変そうだけど。