ゆき

宮本から君へのゆきのレビュー・感想・評価

宮本から君へ(2019年製作の映画)
3.9
褒められたい一心で

表情のぶつかり稽古を見た。究極のにらめっこか。
炊飯ジャーから白米直食いして、頬を真っ赤にする宮本。
ただ声を出して感情をコントロールする宮本。
「不器用」ではない、あれは策士だよ。素直なフリした自己満足野郎だ。
周りが親切すぎて、あのやり方で成功してきてしまったから、全力であればなんとかなると思ってる。
現実には絶対関わりたくないけど、好きよ。宮本。
ドラマ版とはまた違う感情の弄び方でした。
女として許せない部分も多い、あいつの目線は最初から本音駄々洩れだったもん。
ピエール瀧と佐藤二朗の濃い味と、井浦新の渋みが最高。
蒸し暑い日にビールを頬張った時みたいな満足度の一作。
ちゃんと、らしく。勝ちにこだわるのだ。

***
熱量だけは一人前の営業マン宮本浩。守ると決めた女のために、絶対に勝たなければならない勝負に立ち向かう。
ゆき

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