ミナカ

ロード・オブ・カオスのミナカのレビュー・感想・評価

ロード・オブ・カオス(2018年製作の映画)
3.8
ブラックメタルは昔から好きで、アマプラに登場したので鑑賞してみました。

メンバー内に自殺者、殺人犯、殺された人、仕掛け人が、、、という考えてみれば映画にできるネタがわんさか入ったメイヘムというバンド。殺人者のヴァーグの1人バンド/バルズムと共に、未だ現役なのが恐ろしい。ヴァーグに至っては仮釈放中にダイナマイト持って逃走したりと怖すぎです。

なにかとスキャンダラスなブラックメタル界隈ですが、音楽性の豊潤さは特筆すべきものがある。実験性豊かな曲群が狂気と共に荒れ狂う様は一聴の価値ありなので、是非サブスクか何かで聴いてみてください。

本作はブラックメタルの仕掛け人であるユーロニモスに軸を置いた物語。本人が既に殺されちゃってるのもあり、史実に基づいた映画といった立ち位置か。

マーケティング力、ブランディング力に長けたユーロニモス。ブラックメタルシーンを牽引していくが、シャレにならない事件をやらかしまくるヴァーグの登場。デッドの自殺。ユーロニモスの苦悩や葛藤が、救いようのないホラー映画のように描かれていく。ドキュメンタリーとせず、このように彼の機微に焦点を当てたのは正解。ブラックメタルバンドは他にもたくさんいたが、敢えてださずメイヘムメインとしたのも筋が分かりやすい。

監督がバソリーのドラムってのもヤバいすね!バソリーってクオーソンのソロじゃなかったんだとトリビア1つゲット。

教会が燃える様は不謹慎ながら美しいとさえ感じてしまった。ここでまさかのBGMはシガーロス!!よく許可したなぁ。
ミナカ

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