シネラー

機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイのシネラーのレビュー・感想・評価

4.0
鑑賞前日に"逆襲のシャア"
を復習しての鑑賞。
個人的には、初めて劇場で鑑賞する
ガンダム映画だったが、
大いに楽しめる人間ドラマを描いた
序章だった。

"逆襲のシャア"から12年後、
地球連邦政府に反旗を翻す組織である
マフティーの表向きのリーダー
となったハサウェイ・ノアの複雑な戦い
を描いた物語だったが、
ハサウェイに連邦の士官であるケネス、
謎の女性であるギギといった
人物描写にとても魅力を感じる作品だった。
素性的には敵対関係であったり、
明確でない人物達が、
互いの存在に理解を示した上で考えを
述べたりする人間模様は興味深かった。
私が原作小説を未読な事もあり、
相変わらずの情報量の多さにガンダム
らしさを感じたが、
ハサウェイの立ち位置を把握しておけば、
大まかな流れは掴める内容ではあると思った。
市街地で戦闘するモビルスーツ
の被害は印象深く、
逃げるハサウェイの視点で描写される為、
その巨体とその弊害を大きく感じられた。

モビルスーツ戦が限られている上に、
夜間での戦闘の為、
そこに派手なアクション性を求める人
にとっては退屈な作品かもしれない。
しかし、その部分はこの物語において
尽力されるものでもないと思えた。

本作が劇場三部作の第一作という事も
あって、あまり作品自体の評価を述べる
のは難しいが、
これから揺れ動いていく物語の始まり
を予感させる内容に、
早く続きを観たいと思わせる内容だった。
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