ヴェルヴェっちょ

機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイのヴェルヴェっちょのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

『機動戦士ガンダムUC』以降の物語を各種メディアで展開するシリーズ「UC NexT 0100」の第2弾。

シャア・アズナブルが起こした第二次ネオ・ジオン抗争から12年が経過したU.C.0105。 地球連邦政府の腐敗は地球の汚染を加速させ、強制的に民間人を宇宙へと連行する非人道的な政策「人狩り(マン・ハント)」も行っていた。 そんな連邦政府高官を暗殺するという苛烈な行為で抵抗を開始したのが、反地球連邦政府運動「マフティー」だ。 リーダーの名は「マフティー・ナビーユ・エリン」。その正体は、一年戦争も戦った連邦軍大佐ブライト・ノアの息子「ハサウェイ・ノア」であった。 アムロの情熱とシャアの理想を宿した戦士として道を切り拓こうとするハサウェイだが、連邦軍大佐ケネス・スレッグと謎の美少女ギギ・アンダルシアとの出会いがその運命を大きく変えていく…。

これは本当にガンダム作品なのか?と首をかしげたくなるくらい、ガンダムはちょっとしか登場しません。 むしろ人間関係に焦点が当てられた、静謐かつ重厚な心理戦といった印象。
それにしても、なぜこんなにも厄介な状態になっているのか。 ハサウェイがΞ(クスィー)ガンダムを駆る主人公でありながら、裏の顔は反地球連邦組織「マフティー」のリーダーて。んな離れ業みたいなことができるのか?という疑問にも真っ正面から向き合っている本作。ハサウェイ自身、「じゃあどうすればいいんだよ!」と引き裂かれたような状態になってます。
意を決して戦地に赴くハサウェイの脳内で、「身構えている時には、死神は来ないものだ、ハサウェイ」というアムロの言葉がこだまする。 いやぁ、痺れますね。